海にほど近いバーの思い出

貨幣の仕組み

はじめに

私が以前によく通っていたある小さなバーでの思い出を綴ります。このカテゴリー記事を書こうと思った理由の一つになった、このバーで起こったある出来事をご紹介します。

海にほど近いバー

そのバーは、「住みたい街ランキング」で毎回上位に入り、東海道五十三次にも描かれている素敵な街に店舗を構えています。私は転職をきっかけに、何となくその街を選んで引っ越してきました。

そのバーは私の自宅から最寄り駅までの通勤経路の途中に位置するため、お店の前を毎日必ず通ります。通りかかる度に、何故かこのお店が気なっていました。

しかし、当時はバー通いなどとは縁がなく、バーでの作法など知らないため、1人で入る勇気を持てませんでした。

その街に引っ越してきてから約2年後のある日、遠方の友人が遊びに来ました。そこで、この機会を利用して2人でこのお店に入ってみることにしました。

バーで知り合った人たち

このお店には入るのに約2年も躊躇していたのですが、そんな心配は不要だったことがすぐにわかりました。マスターは気さくな人柄で、初来店のときから意気投合しました。

その後、特にマスターに会えるのが楽しみで、週末の夜は必ず通うようになりました。お店の休業日には時々ご自宅に招待して下さるなど、とてもよくして頂きました。更に、そのバーはたまたま私と同年代の常連さんが多く、彼(彼女)らともすぐに仲良くなりました。

そして、開店当初からの長い常連さんで、Yさんという男性の方がいました(今でも常連さんだと思いますが)。

Yさんは私たちよりも20歳くらい上の世代で、底抜けに明るい性格の持ち主。Yさんは少々説教臭いところがあります。でも、それはどちらかというと愛すべきキャラクターとして私や他の常連さんたちに親しまれていました。「Yさんに説教されたい」と密かに思っている常連さんも多いのではないでしょうか。私もその一人だったかも知れません。以前は。

いつもの週末

さて、初来店から4年くらい経った頃の週末のある日のことでした。私がそのバーに入ると、店内にはマスターとYさんの2人。このお店はカウンター席のみで、マスターがYさんのお相手中。

Yさんは私に気付くと、「ここに座れよ!一緒に飲もうぜ!」といつものノリ。なので、私もいつものようにYさんの隣の椅子に向かいました。

ただ、何故かマスターは珍しく少し不機嫌そう・・(?)。ま、まあ、とにかく、私がYさんの隣に座って飲み物をオーダーする前に、いつものノリでお説教。というのがいつものパターンで、この日も始まりました。

取るに足らない事件

いつものようにお説教が始まったのですが・・。始まってすぐ、このときは猛烈な違和感を覚えました。このとき初めて知ったのですが、ある常連さんが原因で些細なトラブルがあり、マスターが少々ご機嫌を損ねていたようなのです。

なお、私はそのトラブルには関係がありません。でも、マスターはなぜか私に原因があると誤解しており、Yさんに愚痴をこぼしていたようなのです。その内容はこの記事の内容とは無関係ですし、取るに足らないものなのでこれ以上は書きません。

取るに足らない事件とは言え・・

Yさんはいつものノリでお説教を始めただけで、本気で私に怒っているわけではありません。

ただ、このときばかりはお説教をするのであれば、Yさんはその前に私に事実を確認するべきだったと考えますがそれもせず、誤解に基づくマスターの話のみを根拠にお説教を始めたのです。

私には、こんな言動を普通にできるYさんと、これを隣で見ていて何の違和感も覚えないらしいマスターとの2人に猛烈な違和感を覚えました。

しかし、どうやらここで私が謝っておけば、全て丸く収まりそうです。口惜しくて口惜しくて仕方がなかったのですが、ここは大人になって、いつものように「すみませんでした~」とリアクションしておきました。

前置きが長くなりました

さて、全てが丸く収まった後、気分が悪いのでもう帰りたかったのですが再びいつものノリでY氏のお説教が始まりました。今度は次のような内容でした。

Y氏:オメーらの世代はこれから国の借金を返していかねーとならねーんだからな!

口調が荒っぽいですが、元々こういうキャラですのでこの点は問題視していません。いつもでしたら、この程度の内容なら「本当に嫌になっちゃいますよね~!誰がこんな世の中にしたんですかね~!(泣)」などと合わせておくと思います。例え、そこに誤りがあるとわかっていても。

放っておけばいいのに・・

「今日限りでこの店にはもう来ない。だからこの人たちとはもう会うこともない。」と既に決めていました。なので、Y氏が何を仰ろうと最後まで言わせておけばいいですし、今更本音で会話をする必要などありません。

とは言え、私だって未熟な人間です。今度こそは大人の対応ができませんでした。放っておけばいいのに・・。以下はお説教に対する私の返答と、その後の続きです。

私:そのようなことは24年前から言われていますよね(冷笑)。「日本は国の借金で破綻する」と。24年も言われ続けていますが、いつになったら破綻するんですか?

Y氏:・・・。

私:(え?答えてくれない?・・ああ、この人もその程度か・・)そもそも、破綻する気配すらないですよね。実際、日本国債の金利は近年ではほぼゼロで推移しています。つまり、日本国債は大人気ということじゃないですか?

Y氏:お、おい・・。大人気とか言うなよ・・。

私:(は?)私は何かまずいこと言いましたか?とにかく、日本国債は全て円建てです。更に、日本(正確には日本銀行)は自国通貨である円を発行でき、変動為替相場制を採用しています。このような国が「国の借金で破綻する」なんて原理的にあり得ません。

Y氏:・・・。

マスター:「コクサイ」・・って何・・?

私:(は?オマエ・・(以下略))いわゆる「国の借金」って(あなたたちに)呼ばれてるやつですよ・・。

私:そもそも、「国の借金」っておっしゃいましたけど、「国」が誰に借金してるんですか?

Y氏:・・・。

ちなみに、この日は2019年の6月でした。

少しスッキリしました

Y氏はいつものノリでお説教を始めただけで、どこまで本気で物を言っているのかわかりません。

ただ、このときばかりは実質的な返答すらできないレベルなら、Y氏はお説教をする前に基本的なお勉強くらいしておくべきだったと考えますがそれもせず、理解すらしていない使い古されたフレーズのみを根拠にお説教を始めたようです。

私には、こんな言動を普通にできるY氏と、これを隣で見ていて何の違和感も覚えないらしいマスターとの2人に猛烈な違和感を覚えました。

もう少しまともな返答があることを想定していたのですが、ここまでのレベルだったとは予想外でした。

このバーで知り合った他の飲み仲間となかなか会えなくなったのは寂しいですが、今は他のお気に入りのバーに通っています。

なお、上記の私の発言では、この方たちにも可能な限りわかりやすくなるよう、敢えて多少正確さを欠いています。

偉そうなこと言ってすみません

ただ、恐らく、これを書いている2023年1月の時点で、世の中の割と多数の大人がこの程度のレベルなのだと思います。

下手をすれば一部の政治家でさえも。更に下手をすればZ務大臣でさえも。更に更に下手をすればN閣総理大臣でさえも。

そう言う私も、いい大人になってからもその程度かそれ以下のレベルでした。ですので、私は本当は前述のバーの2人のことを決して笑えないのです(笑ってませんけど)。今は、本、ブログ、動画サイト等で趣味として勉強している程度です。

なお、このカテゴリー記事を執筆するにあたってはそれなりに真剣に勉強しています。

結論

ということで、少しだけまともに経済学を勉強すれば、一般の大人とは差別化できるようになります。知っているふりをして誤ったことを語る大人を見れば、すぐに見抜けるようになります。

「国の借金で破綻する」、「日本には金が無い」、「だから増税して返していかなければならない」・・といった通説が誤りであることがすぐに理解できます。こういう説教を撒き散らす大人が鬱陶しければ黙らせることができます。

この記事を書こうと思った理由の一つ

自分の周囲に、そのような誤った通説を理解もせずに周囲に撒き散らしている人がいれば、何故誤っているのか説明してあげるべきだと思います。少なくとも、自分の頭で考えた上で発言するよう注意すべきだと思います。それができなければせめて黙るよう注意すべきだと思います。

そのような誤った通説の蔓延が、長引く不況から抜け出せない「失われた20年」の要因の一つだからです。

そこで、前述の2人に教えるつもりで記事を書いてみよう、というのがこのカテゴリー記事を書こうと思った理由の一つです。

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